力が欲しいか・・・~FF14 DPSジョブの楽しみ~(書評「修極ノ書」)

FF14モンク本「修極ノ書」(製作:星導山寺院 コミケ支部)で語られているのは、直接的には「モンクのDPS(火力)の出し方や考え方」。
しかし、その先にあるのは「FF14 DPSジョブの『楽しさ』はどこにあるのか?」という問いに対する1つの答えではないかと思います。
この記事はその「修極ノ書」の書評です。

1 はじめに

先日(2022年8月14日)、「コミックマーケット100」にて、FF14モンク本「修極ノ書」(製作:星導山寺院 コミケ支部)を買ってきました。

FF14新生編からモンク一筋で、直近の絶コンテンツ「絶・竜詩戦争」もモンクで踏破済みのビックルさんRipple Vishtor(このみ唯月)さんのお二人が贈る「濃厚な」モンク解説本

特にビックルさんはFF14ロードストーンにて、モンクのスキル回しに関する内容を中心に100を超える記事を公開されており、これまでお世話になったモンク勢も多いかと思います。

以下、実際に本書を読んでみた私の所感をまとめました。

2 書評

(1)DPSジョブの楽しさとは?

みなさんはFF14をどのように楽しんでいるでしょうか?

私の場合、先ほど自分でゲーム内のチャット欄に”/ptime”と打ったら、「累積プレイ時間 260日8時間24分」と表示されました。
どうやら私のFF14のプレイ時間は6,000時間を超えているようです。

では、自分は何が楽しくて、こんなにもFF14に時間を費やしているんだろう?

ただ漫然とプレイしているだけで「新しいゲーム」の「新しい体験」を無邪気に楽しめる時間は、とうの昔に過ぎ去っています。

FF14は新生編のサービスインから9年が経過し、今なお新規プレーヤーが増え続ける巨大MMORPGへ成長しています。
ハウジングや撮影モード(グループポーズ)、楽器演奏、麻雀といったゲーム内システム、そして、それらを使った友人とのコミュニケーションや大々的なユーザーイベントなどを楽しんでいる方も大勢いらっしゃるでしょう。

ただ、自分自身を顧みると、これらのいわゆる「生活系コンテンツ」は、ソロ気質な私にとってそれほど馴染み深いものとは言えなさそうです。
どちらかと言うと私の興味関心はバトルコンテンツ寄りでして、IDや討滅・討伐戦、レイドなどで、

・「なんで俺がヘイトリスト2位じゃねーんだっ!?」とか
・(踊り子の「クローズドポジション」竜騎士の「ドラゴンサイト」が自分に付かなかったときに)「・・・負けねぇ!!」とか

このように勝手に一人で盛り上がってやる気になっていることが多い気がします。
(ちにみに、自分のメインジョブはモンクです)

まあ、要するに、DPS(火力)を出したいんですね。
その理由や動機の1つとして、「俺つぇー感(優越感)に浸りたい」という、いわば子供じみた感覚があるのは否定できないでしょう。

とはいえ、もういい年になり、「上には上がいる」ことや「諸行無常」という感覚も多少は「わかるなあ」とも思うわけです。

それにもかかわらず、やはり「DPSを出したい」と思うのは、きっと「成長や上達の喜び」「挑戦→学習→成長→克服→1つ上の挑戦・・・という上昇サイクルが続くことの楽しさ」を味わいたいという欲求があるからなんだろうと思います。

(2)本書の概要

本書は、そんな欲求に応えるために、初心者・中級者・上級者以上といったプレーヤーのレベルごとの立ち位置から「DPSを出す」ためのノウハウや自己研鑽の方法を具体的かつ細やかに解説しています。

◆初心者の方に向けて
モンクをこれから始めてみようかと考えている方や始めたばかりという初心者の方向けには、FF14における装備やステータスといった基本事項のおさらいから始まり、パッチ6.18時点でのモンク用の比較的シンプルなスキル回しや、インスタンスダンジョン(ID)でのDPSの出し方と考え方が解説されています。

「シンプルなスキル回し」に関しては、FF14新生編以来、モンクの「基本にして奥義」とも言うべき「基本回し」をベースにしているので「変なクセがつく」といった心配はありませんし、将来何かしらのコンテンツでモンクを出す場合でもきっと役に立つでしょう。

◆中級者の方に向けて
すでにモンクを触っている時間も長く、これから「零式」を含む高難易度コンテンツに挑戦しようという方や、すでに高難易度コンテンツにモンクを出しているものの「よりDPSを出すために何をやればいいのかわからん」という中級者の方向けには、パッチ6.18時点におけるモンクのメカニズム(スキルやアビリティの仕組み)に基づく、いわゆるレイド用の「スキル回し案」が提案されています。

この「スキル回し案」の適否について、私は「現状で適切なスキル回しの1つ」だと考えていますが、この段階になると「あるステータス(e.g.スキルスピード)の値を前提とする」といった前提条件がいろいろと付いて回ります。
そのため、プレーヤーごとの「目的」や「好み」によって「何が最適なスキル回しか?」に対する答えは異なることになり、これはすなわち「最適なスキル回し」とは「プレーヤー自身の意思決定・選択」が前提となっていることを意味します。

そして、その選択をするためには「理屈」がわからないと不安ですし、逆に、「理屈」がわかれば練習や習得への意欲も維持しやすくなるでしょう。

加えて本書では、実戦でスキル回しが崩れた場合や木人回しが継続できない場合の立て直し方(考え方)や、外部サイトとの付き合い方も含めた具体的な自己研鑽の方法についても一歩踏み込んで解説しています。

「自分のDPSに不満はある。だけど、どうしていいかわからない。」という人(私もそうです)にとっては、きっと何かしらDPS向上のヒントが見つかると思います。

なお、本書では、ビックルさんの計算結果について詳細に触れられていないので、もし「理屈」をより深く理解したいのであれば、ビックルさんのロードストーン日記もチェックされることをおススメします。

◆上級者の方に向けて
「零式早期踏破」や「実装パッチ内絶コンテンツ踏破」を狙う人・すでにその実績がある人、いわゆる上級者向けとしては、そのレベルに届いていない私が何かを語る資格はほとんどないでしょう。

ただ、本書では、現時点で最新の「絶」コンテンツである「絶・竜詩戦争」を踏破済みのお二人が、自身のスキル回しを実例に、「絶・竜詩戦争」におけるモンクのスキル回しや「なぜそのように立ち回りになるのか」という考え方の部分も含めて詳細に解説されています。
少なくとも今「絶竜詩戦争」を攻略中の人や、これから挑戦しようとする人にとって、一見の価値はあるのではと思います。

◆全体を通して
さて、本書では「モンク本」として、パッチ6.18時点の実装内容をベースに具体的に解説されています。
そうすると、「モンクで遊ぶ気がない人」や「将来モンクのメカニズムが変わった場合」には、あまり役に立たないのではと心配する方もいるかも知れません。

確かに、時間の経過により陳腐化してしまう内容もあるでしょう。
しかし、本書のキモは「コンテンツや目的ごとの最適なスキル回しとは何か?」とか、「DPS向上の自己研鑽のために、具体的にできることは何か?」といったDPS向上のための考え方やノウハウにあります。

この「考え方やノウハウ」は、結局は「DPSを出す」=「DPSジョブを楽しむための方法論」であり、それは他ジョブであろうと将来ジョブメカニズムが変わった場合であろうと「DPSを出すための発想・姿勢」として通用する内容は多いはずです。

◆本書の外観

見ての通り分厚く262頁あります。
本書の表紙等の全体デザインはリプルさん担当されています。絵が本当にウマい!!

3 最後に

コミックマーケットは終わってしまいましたが、本書については当日現地に行けなかった方からもTwitterなどのSNSを通じて購入希望が多かったようで、通販でも入手できるようになりました。
本書を読んでみたい方は、現在はMelonbooksさんのページから購入できます。
ただし、同人誌のため在庫に限りがあるようなので、興味のある方は早めに注文した方が良いかもしれません。

また、今後、通販の在庫がなくなってしまった場合でも、要望が多ければ電子書籍化の可能性もあるようです。
もしこの記事を読んだ時点で在庫が切れていた場合は、著者のお二人に要望をお伝えすると良いかもしれません。
(この記事にコメントを残していただく形でも構いません。私からお二人にお伝えします。)

連絡先(Twitterアカウント)

びっくるさん:Bikklekfgh
Ripple Vishtor(このみ唯月)さん:ripple_ridill

この記事が、モンク勢を始め、FF14 DPSジョブで遊ぶ方の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

以上

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