2022年1月27日発売 ©Systemsoft beta, Inc.
プラットフォーム:PC、PS4、Nintendo Switch
※STEAM版は審査中で発売未定(2022年12月17日時点)
もういつ頃だったかとか、個別のタイトル名などもはっきり思い出せませんが、自分が初めて買ったPCゲーの1つが大戦略シリーズでした。
当時は「ログイン(LOGIN)」や「コンプティーク」といったコンピュータ雑誌でもPCゲーム記事に相当なページ数が割かれていて、大戦略シリーズは新作が出るたびにそれらの雑誌で大きく取り上げられていた記憶です。
「いつの間にか最新作を見なくなったなあ」と思っていたのですが、PSストアでシリーズ最新作「大戦略SSB」の体験版が配信されているのを発見し、「お前生きてたのか!?」という感じで思わずプレイしたので感想をお伝えします。
1 実は戦略性はそれほどでもない
タイトル名とは裏腹に、基本的には個別ユニットのタイマン戦を繰り返しながら占領地(都市、基地、空港など)を増やしていき、最終的に相手の首都を占領するのが目的という、どちらかというと局所的な戦術レベルの戦いを繰り広げるウォーシミュレーションです。
体験版で試遊できるのはチュートリアル用のマップのみですが、スタートから相手の首都を占領する(勝敗が決する)ところまで一とおり遊べます。
一応、都市を占領すると毎ターンの収入が増え、その収入の大小で生産できる兵器ユニット種や数が決まるという意味での戦略性はあるのですが、より詳細な内政モードや外交といった要素はありません。
まあ、この辺りの「戦略性」は、ゲームに落とし込むと細かいメニューやコマンドが増えて煩雑になりますし、「大戦略シリーズ」はそういう方向性の遊びを追求するのではなく、近代兵器による局地戦をジオラマ的に俯瞰しながら楽しむもの、と捉えた方が良い気がします。
なお、兵器ごとの相性(主力戦車には攻撃ヘリが強い、攻撃ヘリには戦闘機が強い、戦闘機には対空車両が強いというような関係)は従来どおりありますが、ユニットごとの成長要素は維持されているのか体験版だけではよくわかりませんでした。
2 リアルさをウリにしているわけでもない
そして、「大戦略シリーズ」はリアルさをウリにしているわけでもありません。
例えば、上記画像のように、個別ユニット同士の戦いも「迫力のあるリアルなバトルシーン」ではありませんし、ユニット生産も本作「大戦略SSB」では1ターンで完成します。
「シナリオ」というのも何かストーリーがあるわけではなく、「マップ・地形・彼我の戦力差などの一定の条件でゲームがスタートする」という点を捉えて「シナリオ」と言っている場合がほとんどです。
3 楽しみ方はプレーヤーの想像力次第
そもそも「大戦略シリーズ」って「フリーモード」で条件をかなり自由に設定できるのが通常で、例えば、自軍の軍資金を当初から膨大にすることで強力な兵器ユニットを大量生産しコンピュータ側を蹂躙して悦に入る、みたいな遊び方もできる一方で、「縛りプレイ」の度合いもプレーヤー側で自由に設定できるわけです。
なので、男性だったら小さい頃に経験している人も多いかと思いますが、人形・プラモ・ミニカーなどのおもちゃを両手に持って「とりゃー!」とか「うぉー!」とか自分で言いながら戦わせて「脳内バトル」を楽しむ「ごっこ遊び」的な楽しみ方が「大戦略シリーズ」の正しい遊び方なのではないかと個人的には考えています。
4 こんな人におススメ
軍事もののプラモデルやジオラマが好きな人や作業的なゲームが好きな人におススメです。
(逆に、ミリタリーオタクで「戦場のリアルさ」などを求めている人には物足りないと思います)
最後に、電ファミニコゲーマーさんの以下の記事もご紹介します。
なかなか資料的価値が高い記事だと思います。
無職の青年が持ち込んだゲームが歴史を変えた。約20年ぶりに再会を果たした初期メンバーが語る「大戦略」開発秘話(2016年4月18日、電ファミニコゲーマー)
以上、ご参考になれば幸いです。