2022年12月22日発売 ©Copyright 2022 Sprakelsoft GmbH
プラットフォーム:Nintendo Switch
My Nintendo Storeの紹介ページでは若干たどたどしい日本語で「多くのソロミッションを飛ばしたり、マルチプレイヤーで他のプレイヤーと戦ったりして、古き良きアーケード時代を追体験しましょう!」と説明されていますが、体験版をプレイしてみたらインディーズらしい尖った魅力を感じた「グラビティー・スラスト(Gravity Thrust)」の感想をお伝えします。
1 ”Gravity”は重力、”Thrust”は推進力
スーパーファミコンのようなドット絵調のグラフィックに「古き良きアーケード時代を追体験しましょう!」という説明文だったので、最初はシンプルな2Dシューティングゲームかと思ったのですが実際プレイしてみるとちょっと違いました。
操作方法が少し変わっていて、Bボタンを押すとエンジンが点火して前進する(画面の上方向に浮く/進む)のですが、画面の下方向に常に重力が働いており、Bボタンを離すと推進力が無くなるので下方向に落下していくことになります。
で、エンジン点火による推進力は前方一方向にしか働かないので、ロケットが左右に進行方向を変えるためにはロケットの向きを行きたい方向に傾けてエンジンを点火する、という方法になります。
ただし、重力も常に働いているので、そのまま横に向かっているだけだとロケットが放物線を描いて墜落してしまいます。
そのため、横に進みながらもお尻(エンジン)を下に向けて垂直方向にエンジンを点火して墜落もしないようケアしながらロケットを操縦する必要があるのです。
上記画像はスタート地点から左方向に進み、そのまま進むと壁にぶつかってしまうので、今度は右方向に進もうとしているところです。
静止画だとなかなか伝わりにくいかもしれませんが、慣性の法則で「進行方向」に力が働いているので、単にロケットを傾けただけでは「進行方向」に進み続けて壁にぶつかるか、放物線を描いて墜落するかのどちらかになります。
そのため、右に曲がるためには逆方向にエンジンをしっかり点火し、「進行方向」の力を打ち消す&右方向への推進力を得る、という調整をする必要があるのです。
まさにタイトルの「グラビティー/Gravity」(重力)・「スラスト/ Thrust」(推進力)の名にふさわしい操作方法です。
2 コントローラーと一緒に体が動いてしまう
この慣性や重力の働き方がいい塩梅のバランスだと感じました。
もちろん現実とは異なるゲーム世界の物理法則(偽物理)ではあるのですが、ほど良くリアリティを感じ取れる調整で、思わずコンローラーを右に左に動かしたり、それに合わせて自然と頭や体も傾いたりしてしまう感じです。
ゲーム性としては、外見上はファミコンのバルーンファイトが近い感じですが、操作感は何となく初代F-ZERO(スーパーファミコン)に通じるものがあると思いました。
(古すぎて伝わらないかもしれませんが)
3 値段も555円(税込み)でリーズナブル
シングルプレイの探索モードのほかに、タイムを競うレースモードやマルチプレーヤーでの対戦モードなどがあり、値段もインディーゲームらしく555円でリーズナブルです。
開発元が「Sprakelsoft GmbH」という表記になっており、「GmbH」ということはドイツの会社さんでしょうかね?
ソフト紹介ページの日本語文章だけだと、機械翻訳しただけのようなぎこちなさがあったり、たぶん一番のウリである「操作感」の説明がなかったりでもったいなく感じたので、今回取り上げて紹介させていただきました。
4 こんな人におススメ
数学のベクトルが得意だった人におススメです。
以上、ご参考になれば幸いです。