【スーパーファミコン】国内出荷本数 上位5タイトルの推移(1990/11 – 1998/07)【BCR】

SFCタイトルの国内出荷本数Top5についてバーチャートレースを作成しました。

ファミコンで大きく花開いた家庭用ゲームが、スーファミである種の “極み” に達した時代だったと思います。

1 うごくグラフ(1分14秒)

【スーパーファミコン】国内上位5タイトルの出荷本数推移(バーチャートレース形式)
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スーパーファミコンの立ち上がりは意外に静かですね。

国内だけとはいえ、1年目のミリオンセラーが「スーパーマリオワールド」(1990年11月)「ファイナルファンタジー IV」(1991年7月)の2タイトルだけというのは少し驚きです。

ちなみに、スーファミの日本国内 “ミリオンセラーソフト” は29タイトル。
(ファミコンは39タイトル)

まあ1992年くらいまでなら、ファミコンもまだまだ “現行機” レベルで遊ばれてましたからね。

ゲーム会社にとっては嬉しくないでしょうが、どの商店街にもファミコンショップ兼中古ソフト屋が一軒くらいはありましたし、はっきりとした形で “中古ソフト市場” が確立したのもこの頃じゃないかなと。

それに、「ファミコン」から「スーパーファミコン」への移行で、世の中の全員が “初めて”「(広く一般に普及した)家庭用ゲーム機の世代交代」を経験したと思うので、作り手側にもすぐに次世代機のソフトをリリースする余裕やノウハウがなかったのかもしれません。

ということで、スーファミ初期は「マリオ」「FF」「ゼルダ」というファミコンからの人気シリーズの続編が順当にランクインします。

いつの時代もとにかく売れ続ける「マリカ」の始祖、「スーパーマリオカート」(1992年8月)もスーファミで誕生。

そんな中、当時、全国各地のゲーセンで “空前絶後” とも言えるくらいの格ゲーブームを巻き起こした「ストリートファイター II」(1992年6月)がスーファミに移植され、「ファイナルファンタジー IV」(1991年7月)「ドラゴンクエスト V」(1992年9月)を超える290万本のセールスを記録。

「マリオ」、「ドラクエ」、「FF」と並び、「ストII」もスーファミ中期(おそらく黄金期)を支える代表作となります。

まさに “レジェンド” たち。

みんな、この辺のソフトで遊んでましたよねぇ。

ちなみに、個人的な感触としては、「ドラクエ」が5以降しばらく(3年以上)間が空いたのに対し、「FF」は2年9カ月の間に4、5、6と立て続けに3作リリースされたので、この頃「ドラクエ」と「FF」のパワーバランスが変化したように思います。

ファミコン時代、RPGは「ドラクエ “だけ” 」が明らかに抜きん出た存在だったのが、スーファミで「ドラクエとFFが “並んだ” 」という感覚。

そして、1995年以降は、もう “スーファミ後期~末期” と言っていいかもしれません。

この頃は、1994年11月にセガから「セガサターン」、そして翌月12月にソニーから「初代プレステ」と、いわゆる「32ビット機(当時の “次世代機”)」が次々と市場に投入され、16ビット機のスーファミに「時代遅れ」感が出てきたのは否めません。

しかし、それでもファミコン登場から11年以上、そしてスーファミ登場からも4年以上経過し、作り手側も円熟期を迎えていたのでしょう。

スーファミ後期も名作ぞろいです。

まずは、ファミコン初期以降あまり名前を聞かなかったものの、「スーパードンキーコング」(1994年11月)から “超美麗グラフィック” で華麗に復活を果たしたのがドンキーコングシリーズ。

また、坂口博信・堀井雄二・鳥山明によるドリームプロジェクト「クロノ・トリガー」(1995年3月)の「ゴージャス感」は、後にも先にもちょっと類を見ないレベル。

そして、前作から3年以上経過し、当時としては待ちに待たされた大作「ドラゴンクエスト VI」(1995年12月)に、任天堂とスクウェアのまさかの共同開発による、RPGのコマンドバトルにアクション要素も取り入れた「スーパーマリオRPG」(1996年3月)などなど。

いずれも横スクロールアクションやRPGという、当時としても使い古されたゲームシステムだったと思いますが、なんかこう・・・今から見ても “華” がありますよね

当時の2Dドット絵も、複雑なモザイク画のようであり、しかしブラウン管テレビに映し出されたその絵は、写実的な名画を思わせる陰影に富んでいて、何とも言いがたい独特の美しさがありました。

ファミコンで大きく花開いた家庭用ゲームが、スーファミである種の “極み” に達した時代だった気がします。

2 注記

(1)グラフ形式

バーチャートレース(Bar Chart Race、BCR)

(2)期間

1990年11月から1998年7月まで

(3)略称一覧

スーマリW:スーパーマリオワールド
FF4:ファイナルファンタジー IV
神トラ:ゼルダの伝説 神々のトライフォース
ストII:ストリートファイター II
マリカ:スーパーマリオカート
DQ5:ドラゴンクエスト V 天空の花嫁
FF5:ファイナルファンタジー V
スーマリC:スーパーマリオコレクション
FF6:ファイナルファンタジー VI
SドンキーK:スーパードンキーコング
ストIIT:ストリートファイター II ターボ
Sぷよぷよ:す~ぱ~ぷよぷよ
Cトリガー:クロノ・トリガー
DQ6:ドラゴンクエスト VI 幻の大地
SドンキーK2:スーパードンキーコング2
ヨッシーI:スーパーマリオ ヨッシーアイランド
SドンキーK3:スーパードンキーコング3
スーマリRPG:スーパーマリオRPG
DQ3:ドラゴンクエスト III そして伝説へ・・・
ダビスタ96:ダービースタリオン96

(4)情報源

スクエニ
CESA
  • 2021 CESAゲーム白書
  • 2023 CESAゲーム白書
    (なお、「CESAゲーム白書」は完全リニューアルされ、2024年度から「CESAゲーム産業レポート」として刊行予定)

(5)その他

あくまで当ブログ主が、一般に公開されている情報を集めて「出荷本数データ」として集計しているにすぎません。

日本国内で販売され、流通したすべてのゲームタイトルを網羅しているわけではない点につき、ご了承ください。

なので、もし上記の「(4)情報源」以外に一般的に閲覧できる良い時系列データがあれば、ぜひコメントなどで教えてほしいです。

また、各タイトルごとの月間の売上本数も、そのすべてを第三者が正確に把握することは不可能なので、当ブログ主が考える「ゲームソフトの売れ行きに関する一定の基準」で調整しているデータが多数含まれます。

あくまで「売上レースっぽい雰囲気を楽しむもの」とご理解いただければと思います。

以上、ご参考になれば幸いです。

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